わずか4項目の入力で太陽光発電システムの収支を自動計算

1.設置する太陽光パネルの1枚当たりの公称最大出力と設置枚数を入力します。
※カタログや見積書に記載されています。公称最大出力と設置枚数を掛け合わせることによって、システム全体の公称最大出力が算出されます。50kwのシステムを導入する場合、公称最大出力は概ね50kwになります(低圧連系の場合は50kw未満)。

2.設置する場所の1日平均の日射量を入力します。
※日射量とは太陽からの放射エネルギー量で太陽光発電は日射量に応じて発電します。
NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)が全国800ヶ所以上の日射量のデータベースを公開しています。

設置場所の1日平均日射量を参照する方法

NEDOの日射量データベース閲覧システム↓へ
日射量データベース閲覧システムの画像

利用するのは年間月別日射量データベース(MONSOLA-11)↓です。太陽光発電システムを設置する最寄りのエリアと地点を入力し、右下部の『この地点のグラフを表示』をクリックします。
MONSOLA-11の画像

左上部『表示データ選択』部分の角度指定ラジオボタンにチェックし、その下の『角度指定データの表示種類』部分の任意の指定ラジオボタンにチェックを入れます。
MONSOLA-11の画像2

設置する太陽光パネルの『傾斜角』と『方位角』を選択します。赤色矢印の部分が選択した傾斜角と方位角で太陽光パネルを設置した時の1日平均の日射量になります。この値を収支シミュレーションに入力します。
MONSOLA-11の画像3

野立てシステムの場合、真南向きにに設置可能(発電効率が最も良い)な場合が多いです。真南向きに設置可能であれば、方位角は0度を選択します。

傾斜角は年間を通じ最も発電効率のいい傾斜角は『最適傾斜角ラジオボタン』をチェックすれば表示されます。傾斜角30度くらいが最も発電効率が良い場所が多いですが、傾斜角30度になるとパネルの影が大きくなるので、より広大な土地が必要になります。また、風の影響も受けやすくなるので架台の基礎と支柱に十分な強度が必要となり施工費用も高くなりがちです。

施工費用や土地の広さ、パネル設置枚数、傾斜角ロス率のバランスから傾斜角10度~30度くらいの間で設置されるケースが多いです。

施工傾斜角は太陽光発電システムの販売業者(施工業者)にお問い合わせください。ちなみに、兵庫県明石市での傾斜角30度と傾斜角20度での傾斜角ロス率は1%、傾斜角30度と傾斜角10度での傾斜角ロス率は4.1%です。意外と小さいです!?

3.ロス率(損失率)の設定です(初期値は自動設定済み)。
※当シミュレーションでのロス率の初期設定値は、角度方向の損失率『0%(傾斜角/方位角を選択し、その設置条件での斜面日射量を入力するため)』、温度による損失率『15%』、パワコンの損失率『5%』、その他の損失率『10%』に設定してあり自動計算されます。

ロス率の負荷は大きめだと思います。特に『その他損失率』は5%に設定しているシミュレーションが多いです。なので、実際はもっと発電するんじゃないかな!?それぞれのロス率は手入力でいつでも変更可能です。安全性を重視するなら、さらに負荷をかけることで発電量を厳しめに見積もることも可能です。

太陽光パネルの『出力』と『設置枚数』、『日射量』を入力することにより、予想発電量が自動計算されます。さらに、2014年度からの買取価格は36円なので予想発電量と乗じることにより、予想収益が計算されます。また、パネルの出力劣化率を毎年1%と仮定することにより、導入後20年間の予想収益が計算されます。

太陽光発電システムの導入費用

4.太陽光発電システムの総導入費用を入力します。
さらに、太陽光発電システムの総導入費用(土地/フェンス/システム/施工)を入力することで総導入費用を回収するまでの期間や表面利回りを算出します。あくまでグロス(表面)での利回り計算です。経費や税金は考慮してないので、ご注意ください。

経費や税金、減価償却、ローンも含めてキャッシュフローを計算したい場合は、『太陽光発電 損益/収支シミュレーション』をご参考に!

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